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黄砂とライダー

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黄砂について

黄砂とは?

黄砂とは、東アジアの砂漠域(ゴビ砂漠、タクラマカン砂漠など)や黄土地帯から強風により吹き上げられた多量の砂じん(砂やちり)が、上空の風によって運ばれ、浮遊しつつ降下する現象のことです。日本では黄砂は、春に観測されることが多く、時には空が黄褐色に煙ることがあります。
黄砂発生の有無や黄砂の飛来量は、発生域の強風の程度に加えて、地表面の状態(植生、積雪の有無、土壌水分量、地表面の土壌粒径など)や上空の風の状態によって大きく左右されます。

月別黄砂観測日数平年値
1月
0.2日
2月
1.2日
3月
4.4日
4月
6.2日
5月
2.7日
6月
0.2日
7月
0.0日
8月
0.0日
9月
0.0日
10月
0.2日
11月
0.4日
12月
0.2日

    ※1967年から2022年まで黄砂の観測を続けている11地点について、
     黄砂現象が観測された日数を月別に集計し、1991年から2020年の30年で平均した値です。

ライダー(LIDAR:Light Detection And Ranging)

ライダー(LIDAR:Light Detection And Ranging)は、目で見ただけでは判らない黄砂と黄砂以外の粒子状物質(例えば、大気汚染物質)を区別し、リアルタイムで観測できる装置のことです。

ライダーとは?

ライダーは、レーザー光を用いたレーダーで、上空を通過する黄砂をリアルタイムで計測できる機器です。レーザー光を地上から送信し、上空の浮遊物質に当たってはね返ってくる光線を解析します。リアルタイムの観測データは、毎時30分頃に更新されます。

夜間に、富山県環境科学センターのライダーから上空に向かってまっすぐに伸びる緑色のビーム?を見たことあります。

黄砂と大気汚染物質の区別が可能

一般的に排ガスなどから生成される粒子状の大気汚染物質は球形ですが、黄砂粒子は球形ではありません。この形状の違いをライダーは判別できるため、肉眼では区別できない黄砂と黄砂以外の大気汚染物質等の粒子状物質を判別して観測することができます。

高度別の黄砂濃度がリアルタイムでわかる

微粒子に当たってはね返ってきたレーザー光の乱れ具合から、黄砂の高度別の濃度(上空のどの辺りに、どの程度黄砂が飛来しているか)を知ることができます。上空6kmまでの黄砂の高度別の濃度が、色分けされて表示されます

観測地点設置者所在地(設置場所)
札幌北海道大学と国立環境研究所北海道札幌市(北海道大学)
仙台東北大学宮城県仙台市(東北大学)
つくば国立環境研究所茨城県つくば市(国立環境研究所)
東京環境省東京都新宿区(新宿御苑)
千葉千葉大学と国立環境研究所千葉県千葉市(千葉大学)
新潟環境省新潟県新潟市(アジア大気汚染研究センター)
富山環境省富山県射水市(富山県環境科学センター)
大阪近畿大学と国立環境研究所大阪府東大阪市(近畿大学)
松江環境省島根県松江市(島根県保健環境科学研究所)
長崎環境省長崎県大村市(長崎県環境保健研究センター)
福江島総合地球環境学研究所長崎県五島市(総合地球環境学研究所)
沖縄国立環境研究所沖縄県国頭村(辺戸岬観測ステーション)
ソウルソウル大学と国立環境研究所ソウル(ソウル大学)
ウランバートル気象水文環境監視庁ウランバートル(気象水文環境監視庁本部)
サインシャンド気象水文環境監視庁サインシャンド(サインシャンド測候所)
ザミンウード気象水文環境監視庁ザミンウード(ザミンウード測候所)
モンゴル3か所(ウランバートル、サインシャンド、ザミンウード)

過去に、富山県環境科学センターの一般公開日に「ライダー観測」の見学ができました。

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